「眠ってくれた!この隙にランチしよう。」
この瞬間を待っていました。ベビーカーを走らせてお目当てのお店アンティキサポーリへ。
こちらは東京ガーデンテラス紀尾井町。最近お気に入りのスポット。
こどもをベビーカーで寝かしつけた後、ガーデンテラスのレストランでゆっくりランチするのが最近のたのしみ。
→東京ガーデンテラス紀尾井町の記事はこちら
東京ガーデンテラス紀尾井町は永田町駅とは思えないほど静かで緑豊か。休日でもあまり混まず、ゆっくり過ごせる穴場スポット。そして何と言っても魅力的なのがレストラン。テラス席、窓が広いお店など、緑を感じられて落ち着いて過ごせるお店が揃っている。
東京ガーデンテラスで思い切りこどもを遊ばせて、寝てくれたところでゆっくり優雅なランチタイムを楽しむ。このギャップがたまらない。
そして最近のお気に入りは、3階にあるイタリアンのお店「アンティキサポーリ」。
「今日はアンティキサポーリに行くからこんな服にしようかな。」
アンティキサポーリに行く日は、朝の服選びからたのしみがはじまる。
「ナイフやフォークを持つときに見える袖が、いつもの洋服だと気分が上がらないな。よし、今日は袖がフワッとした白シャツにしよう。」
人目よりなにより、自分の気分が一番大事。笑。
時間がないときの服選びは面倒。気分が下がらない程度の服を決めておいて、何も考えずに着る。でも、服は丸1日着ているもの。気分はもちろん、姿勢・モチベーション・目に見える世界まで変化させてしまう。服選びの5分を惜しむと丸一日気分が下がる可能性もある。せっかくの休日にそれはもったいない!念入りに選んだ自分が納得できる服で、優雅にコース料理を食べたいな。
「どちらのお店を利用されますか?」
「アンティキサポーリ」と「スーペルバッコ」。
ひとつの入口から二つのお店に分かれる。
「アンティキサポーリ」は南イタリア・プーリア料理。
「スーペルバッコ」はヴェネチア郷土料理。
イタリアには行ったことがないのでどちらの料理も初。両方とも食べてみたい。
見た目の印象ではスーペルバッコはアンティキサポーリに比べてカジュアルな印象。そしてアンティキサポーリは個室がある。万が一赤ちゃんが起きても、ちょっとおやつを食べていてもらえばなんとかなるかしら。
「よし、今日はアンティキサポーリに行ってみよう。」
プーリア料理は、野菜やチーズを使った前菜が食べきれないほど提供されるのが特徴。パスタは食事の締めとして食す。そして食べログ情報によると、アンティキサポーリは本店で修業を積んだ料理人たちが現地レシピ通りに本場の味を再現するレストラン。
うん、これはたのしみ。
「お待たせしました。」
ガラガラッと引き戸を開けると窓が大きい広々とした4人席。
個室ならベビーカーも隠れて店内の雰囲気を壊すこともない。そしてベビーカーを入れても広々。ここならのんびり気持ちよく過ごせそう。個室にしておいてよかった!
時刻は14時30分。閉店まで1時間。
この限られた時間を存分に堪能しよう。
早速メニューを開く。
ランチコースは3種。
『サポリート』 ランチ 3,200円
◆前菜盛合せ(3品)
◆パスタ
◆ドルチェ
◆食後酒またはコーヒー
『プーリア』 ランチ 4,200円
◆プーリア風前菜5品
◆パスタ
◆ドルチェ
◆食後酒またはコーヒー
『アンティキ』 ランチ 6,000円
◆プーリア風前菜5品
◆パスタ
◆メイン料理
◆ドルチェ
◆食後酒またはコーヒー
今日は初アンティキサポーリ。メイン料理までたのしめるアンティキランチを食べてみたいところだけど、ラストオーダーギリギリの時間。メインまで食べるには時間が足りない。
「サポリートランチとプーリアランチをお願いします。」
今日はこの2つに決定。
まずは白のスパークリングワインで乾杯。コース料理前にシュワっと。辛口の爽快で華やかなシュワシュワ感、そして寝かしつけからの開放感に思わず笑顔。
前菜のサラダ。
コース1品目は前菜のサラダ。
ベビーリーフにバルサミコとオリーブオイル、岩塩、そして少量のナッツ。濃厚なルッコラの味を引き出すような最低限の味付けに、濃厚さをさらに深めてくれるナッツ。このシンプルさがたまらない。
パン三種
パンはいつも定番で3種。
シンプルなバケット。焦がし小麦とオリーブのフォカッチャ。プレッツェル。
お気に入りはプレッツェル。ザクっとした食感で箸休め的に食べられる。これが毎回定番で食べられるのがうれしい。
前菜盛合せ(3品)
続いて前菜3種の盛り合わせ。一番ライトなコースなのにこの豪華さ。
今日の前菜は、「ナスのキッシュ・豚の首肉の生ハム・フレッシュチーズ。」
それぞれイタリア語の名前で説明をしてもらえますが、忘れてしまいました。笑。。
フレッシュチーズはチーズを湯葉状にしたもの。トロトロっとした濃厚なチーズははじめて食べる食感。バケットと一緒に食べるともう止まらない。そしてこの濃厚なチーズ、ワイン好きにはたまらないらしい。
バケットメインまで持つかしら‥?
パスタ
パスタはシェフのおすすめでも、メニューから選んでも。今日は初なのでシェフのおすすめを注文。2人でコースを頼むと、2種類のパスタをそれぞれシェアして出してもらえるので2倍たのしめる。
一品目は「カルチョフィのクレーマと魚介ラグー」
カルチョフィはアーティチョーク。イタリアではカルチョフィと呼ばれる。
エビ、イカ、ホタテなどの魚介の旨味を、カルチョフィがまろやかに包み込む。さっぱりなのにこっくり。まろやかなコクのあるラグーソース。このソース、一滴も逃したくない!パスタの空洞にソースがうまく入り込み、ソースを余すことなく堪能できる。
二品目は「仔羊、イノシシ、豚のラグーソース」
イノシシの歯ごたえ、仔羊の香り、ジューシーな豚肉。それぞれのお肉の良いとこ取りが凝縮されたラグーソース。真ん中がへこんだ形状のもちっとしたパスタにソースが絡みつく。
アンティキサポーリのパスタはすべて手作り。同じ「仔羊、イノシシ、豚のラグーソース」でも、「焦がし小麦のロングパスタ」の日も。
パスタが違うだけで、まったく違った味わいに。
私はこの焦がし小麦のパスタとラグーソースの組み合わせがお気に入り。
お肉の旨味が詰まった濃厚パスタを最後に味わえてお腹も心も大満足。
でもまだドルチェまであるとは、、!なんと贅沢。
ドルチェ
パスタを楽しんだ後は、お待ちかねのデザートタイム。まずは茶菓子から。
「アーモンド」と「プレッツェルの砂糖漬け」。
お砂糖でコーティングされたアーモンドとお砂糖たっぷりのプレッツェル。コーヒー片手につまんでいると、パクパク完食してしまいそう。
続いてデザートプレート。本日は「セミフレッドとモンブランクリーム」
セミフレッドはコースの定番。ひんやり濃厚なクリームの中に歯応えがたのしいナッツ。そのまわりをココア風味のスポンジがふんわりと。温まった口の中をひんやり食感でクールダウン。
そしてもう一品。今日はラム酒漬けのパンとモンブランクリーム。うん、ラム酒漬けなので甘い!もうちょっとコーヒーが飲みたい。
食後酒もしくはコーヒー
お酒好きな人は食後酒がおすすめ。リモンチェッロとアローマが3種類、ボトルで出てきます。アルコール度数は30度。あまりの美味しさに飲みすぎてしまうのでご注意を。笑
私はいつもカプチーノとスイーツをたのしみます。
アラカルトも注文できるので、「メインだけ。」なんて贅沢な食べ方もあり。
そして店頭に並ぶ前菜も、追加料金でいただけちゃうのがうれしい。
魚介の盛り合わせ
肉の盛り合わせ
お肉が贅沢に3種類。
店頭に並ぶお惣菜をちょっと食べる
スタンディングエリアのお惣菜は、追加料金で席でも注文できます。メインだけ注文する場合、前菜として食べるのがおすすめです。
いつもは忙しくて洋服を選んでいる余裕がない。でもアンティキサポーリに行く日は特別。お店でコースを食べる様子を妄想しながら、雰囲気にぴったりな服を選ぶ。人に会うからではなく、自分の気分を盛り上げるために。笑
そしてガーデンテラスについたら全力で遊び、眠くなったら東京ガーデンテラスの庭園をベビーカーでぐるぐるして寝かしつけ。
寝かしつけた後は自分にご褒美。優雅なランチタイムが待っている。
ベビーリーフの味をたのしむシンプルなサラダからはじまり、濃厚な生ハム、湯葉状のチーズ、ふわっとしたキッシュ、カリッとしたプレッツェル、食感がたのしいパスタ。そして最後のお楽しみ、食後酒とデザート。ペアリングのワインの酔いも心地よく、笑顔で会話も弾む。そして手元に見えるのはお気に入りの服。フワッとした袖に背筋が伸びる。そして甘いデザートを楽しみながら窓の外の景色を堪能。なんて贅沢な時間だろう。
しかしこんな風に優雅な気分に浸れるのはこどもが寝てくれている間だけ。起きるとなんともイヤイヤ期真っ最中のカオスな時間が待っている。笑
こどもは今を生きている。過去や未来、周りの状況なんて考えることなく、今自分がやりたいことに全力を注ぎ込むから、ものすごいパワーを持って周りをパッと明るくしたり、一瞬にして惨劇にもできる。そして自分もそのパワーに必然的に巻き込まれ、今この瞬間に一生懸命になる。楽しいことも大変なことも。
「自分てこんなにはしゃげるんだな。」と驚いたり、「こんなに余裕ないんだな。」と落ち込んだり。事前準備なく巻き込まれるから、喜びも落ち込みも疲れも大きい。さらに今まで気付かなかった自分自身をまじまじと見せつけられる。そんな喜怒哀楽と体力消耗な毎日を送る。
でもその分、今この瞬間の大切さもこどもが教えてくれる。
昨日できなかったことが今日できたり、数ヶ月で靴が履けなくなったり、急にしゃべれるようになったり、ごはんを食べながら寝ていたり。今この瞬間のこどもは次の瞬間にはいない。
「この瞬間を写真に撮っておかないと。」「大変だけど今は一緒にいたい。」
今という時間が永遠でないこと、時間の大切さを、あらためて実感させてくれる。
「次は何をしよう?」「これやらなきゃ。」
普段は過去や未来に目を向けてしまい、今この瞬間を何も考えずに楽しむことは少ない。でもそれは勿体無い。特にアンティキサポーリでコース料理を食べるときは、こどものように思い切り楽しむ!
日常では味わえないこの限られた時間を思い切り集中して楽しむべく、朝の服選びから寝かしつけまで念入りに準備。そしてスパークリングワインでシュワっとほろ酔いになれば、もう完璧。五感フル回転。お皿が出てくる度に驚き、感動も倍増。窓から見える景色を堪能し、一品一品を逃さず味わい尽くす。
「ごちそうさまでした。」
時刻は15時30分。
まだまだゆっくりしたいけど、あっという間に閉店時間。デザートはゆっくり食べられなかったけど、お料理を堪能できて大満足。
食べ終わった頃にこどもがギャン泣きでお目覚め。なんと良いタイミング。
おやつでご機嫌を取りながら、慌ててお店を後に。
朝から準備万端にしておいたおかげで、今日も優雅なランチタイムでエネルギーフル充電。まだまだ遊び足りない様子のこどもと一緒に遊ぶ元気が出てきた。
普段はゆっくりご飯を食べたり、じっくり話すことができない。だからこそこのランチタイムがとても優雅で贅沢に感じる。さらにこの時間がこれほど贅沢に感じるのは、寝かしつけをクリアしないとランチコースが食べられないという条件付きだから。
寝てもらえないときはお店に入れずがっかりだけど、寝てくれたときの喜びも格別。ここぞとばかりに優雅なランチタイムをたのしむ。そう考えると私は何倍もアンティキサポーリをたのしんでるのかな。
最近お気に入りの紀尾井町でこどもと遊んでからのご褒美ランチ。
イタリアンではアンティキサポーリがお気に入りですが、紀尾井町には他にも優雅にのんびりご褒美ランチできるお店がたくさん。
また他のお店もご紹介します!
アンティキ・サポーリ / 永田町