2月の沖縄旅行最終日の昼下がり。美ら海水族館がある沖縄本部町に来ています。
「そば処 夢の舎」で、海ぶどうそばを食べて心もからだもほっこり。
→「そば処 夢の舎」の記事はこちら
車で20分程走ったころに、スコールのような大雨が。
これはちょうどよい。カフェでひと休みすることにします。
森に囲まれた小高い丘の上に、ちょこんと屋根が見える。
ワクワクしながら階段を上ります。
階段を上ると、沖縄古民家をリノベーションした建物。
沖縄古民家の特徴的な瓦屋根と縁側に、昔の校舎のような格子窓と引扉が組み合わさる。
「沖縄古民家とリノベ」。
この沖縄でしか見れない組み合わせに、思わず興奮してしまう。
こちらは「Cafe ハコニワ」。
夕方まで営業しているプレート料理も楽しめるカフェです。
少し離れてさりげなくかかる「ハコニワ」の看板に心が和む。
扉を開けると玄関の左側には、昔の学校のようなレトロなデザインの靴箱。
「ここは空いているかな?」
童心に返りにパタパタと、ワクワクしながら扉を開け閉め。
靴を入れておじゃまします。
席に着いて、早速メニューをみる。
本日のケーキは「ティラミス」。
ベイクドチーズケーキとティラミス、どちらも捨てがたい!
うーん…。いつもよりかなり長い時間悩み抜き、大好きな「ベイクドチーズケーキ」に。
注文を終え、ほっと一息。ケーキとコーヒーが来るまで、席でのんびり待ちます。
こちらは店主のご主人、作家の谷口室生さんがつくる「室生窯」のやちむん。
店内の一角に並ぶ作品が、静かな存在感を放つ。
そしてハコニワの料理はこの器でたのしめる。
器を眺めながらワクワク感が高まります。
店内は、ゆったりとしたテーブル席とカウンター席。
どの席も窓から緑を存分に眺められるつくりになっている。
コーヒーのよい香りが立ち込める店内。
窓からは、まわりの自然と一体となり見渡す限りの緑をつくり出す庭。
音量、音質が心地よい音楽を聴きながら、そんな庭を眺める。
心地よい音楽は、建物や机、椅子の感触と混ざり合いカラダが解放されていく。
レモングラス入りのさわやかなお水をひとくち飲むと、気持ちがパッと明るくなる。
そしてシトシトと降り注ぐ心地よい雨音が聞こえる。
風景、音楽、建物、レモングラス、コーヒーの香り、そこに偶然加わる雨音。
視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚すべてを満たしてくれる空間。
五感の黄金比率が揃ったような心地よさに、無心になる。
程なくして、ケーキとコーヒーが運ばれてきました。
「ベイクドチーズケーキ」
濃厚でまろやかなチーズ生地の下には、ほろ苦いココアクッキー。
そして甘いバナナには、酸味のある手作りのベリーのソース。
甘み、苦味、酸味、の絶妙なバランスで、味覚を飽きさせない。
「カフェラテ」
さっぱりとしたカフェラテ。濃厚なチーズケーキに調度よい。
もしかしたらエスプレッソではないかも?、と思うくらいカフェ・オ・レに近い。
そして木製のお盆とスプーンにやむちんの組み合わせが、お店のぬくもり感を一層引き立てる。
「コーヒー」
苦味と酸味のバランスとれたコーヒーは、味覚を楽しむチーズケーキによくあう。
沖縄古民家でやむちんに彩られたケーキとコーヒーをいただく贅沢な時間。
心地よい音楽と共に沖縄の元気な緑を見ながら。
ここにいると不思議といつもよりも五感が研ぎ澄まされる。
チーズケーキにフォークを入れる手の感触、口の中でとろけていく食感と味の変化をじっくりと味わう。
沖縄でつくる室井釜のやむちん。
沖縄古民家と沖縄山中の空気感。
細部までこだわり抜いてリノベーションされた建物。
そこに置かれる一点一点気持ちがこもったものたち。
味覚を飽きさせないケーキ。
ハコニワは、沖縄のこの場所でしか実現できないことを表現している唯一無二のお店。
環境、クオリティ、熱意、すべてが揃っているからこそ作り出せる空気感。
五感が研ぎ澄まされていく心地よさを感じる空間。
そして加わったうれしいサプライズ。「雨音」。
今日、偶然雨が降り、そして雨の中「ハコニワ」に来れてよかった。
まさに一期一会。
Cafe ハコニワ / 沖縄 本部町