KOMITI TOKYO

2019.02.20

「有酸素運動+複雑な動き」で脳を刺激!

LIFE

有酸素運動+複雑な動きで脳を刺激
前回の記事では、「運動の種類で、集中力がどう変わるか?」について検証してみました。
→「運動の種類で「集中力」はどう変わる?」の記事はこちら
 

その結果、「心拍数を上げて体に負荷をかけて動くだけ」よりも、
「心拍数を上げて体に負荷をかけて動く」+「ダンスの要素」が入った方がよい結果となりました。
 
なぜ「ダンスの要素」が入る方が効果があるのか??
それは、ダンスの「複雑な動き」が、脳に作用しているのではないか…?

…ということで、今回は「脳と動きの関係」について、さらに調べてみることにします!

「脳と動きの関係」について、さらに掘り下げてみると。。

● 「頭のキレを保つ」には「技能の習得」と「有酸素運動」の両方が必要。
 
「脳と動きの関係」についてさらに調べてみると、
「頭のキレを保つ」観点から研究された内容がありましたので、
内容を簡単にまとめました。

頭のキレを保つには、30分のジョギングで足を交互に出すだけでなく、
もっと難しい動きに挑戦することが大切。
有酸素運動と複雑な動きは、脳にとってそれぞれ別の有益な効果を脳にもたらす。
そしてこの2つは互いに補い合っているため
「技能の習得」と「有酸素運動」の両方を取り入れると脳にとってさらに良い。
 
有酸素運動が、新しい細胞を生み出す。
複雑な動きはネットワークを強くして、それらをうまく使えるようにする 。
動きが複雑であればあるほど、シナプスの結びつきは複雑になる。
そして、こうしたネットワークはほかの領域に動員され、思考にも使われる。
 
ダンサーを対象とするいくつかの研究によれば、規則的なリズムに合わせた動きよりも、
不規則なリズムに合わせた動きの方が脳の可塑性が向上するという。
なぜなら、普段とはまったく違う動きをすることで、脳が学習をしていくからだ。
 
歩く以上に複雑な運動技能はすべて、学ばなければ身につかないため、どれも脳を刺激する。
初めはぎこちなくても 、小脳と大脳基底核と前頭前野をつないでいる回路がスムーズに流れるようになるにつれて 、動きは正確になっていく 。
何度も繰り返すことでニュ ーロンの軸索の周りの髄鞘も厚くなっていき 、信号の質や伝達速度が向上し 、回路はより効率的になる 。
空手を例に挙げれば、ある型を習得すると、より複雑な動きにそれを組み入れられるようになる。
そして状況に応じた反応も洗練されてくる 。
パートナーの動きに合わせるタンゴのレッスンなども同じ。
注意力や判断力、的確な動きが必要なため、飛躍的に複雑になっていく 。
楽しさと社交的要素が加わると、脳と筋肉の組織全体が活性化する。
そうするとつぎの課題に取り組む準備が整う 。それが大切なことなのだ 。
 
参考文献 :「脳を鍛えるには運動しかない!」

脳をさらに刺激するには、やはり「複雑な動き」がポイントだったのですね。
 
「有酸素運動」が、新しい細胞を生み出す。
そして「複雑な動き」がネットワークを強くして、それらをうまく使えるようにする 。
「複雑な動き」を何度も繰り返すことで、脳の回路が効率的になる。
そこに「楽しさ」と「社交的要素」が加わると、脳と筋肉の組織全体が活性化する。
そしてまた新たな複雑な動きを学習していく…
 
「技能の習得」と「有酸素運動」の両方を取り入れて、
このサイクルを繰り返していくことで、脳はどんどんバージョンアップしていくのですね。
 

「技能の習得」と「有酸素運動」という点において、
ダンスは両方を万能に満たしています。
また、「社交的要素」という点でも、
ダンスはパートナーがいたり、全員で一体になる必要があったりと、
コミュニケーションが必要になります。
そして何よりも、踊っているのでたのしい!
 
コンテンポラリーダンスとジャズダンスを比較してみると、
人との絡み、動き、技術の習得という点において、
コンテンポラリーダンスの方が、より複雑さを感じます。

一番効果があったことも、納得できます!

 

また、バレエやジャイロキネシスも、
まず型を覚えて、それから動き続けるので
「技能の習得」プラス「有酸素運動」を満たしています。
そしてバレエも団体で踊るので、社交的要素も満たしています!
 
ヨガやピラティスは、型を覚えるという点で「技術の習得」になります。
そして腹式呼吸で動き続けるので「有酸素運動」ではありますが、
「心拍数の上昇」という点で、劣ります。
そのため、集中力の点では効果が少なかったのかもしれません。
(やり方によっては、心拍数が上昇する動きも可能ですが、
今回はゆっくりとした動きで試しました。)
 
「競歩」、「HIIT(インターバルトレーニング)」、「自転車」は
「複雑な動き」という点が欠けています。
しかし、有酸素運動の中でも「心拍数の上昇」と「体への負荷」という点では、とても優秀。
そのため、集中力の点では効果があったのですね。

 
次回、「運動で集中力を上げる方法」のまとめです!
→「運動で集中力を上げる方法のまとめ」の記事はこちら

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