どーんとそびえ立つ、曲線が印象的な建物!
外観から圧倒されてしまいます。
こちらは「台中国立歌劇院」。建築を見るためにやってきました。
台中国立歌劇院は、日本の建築家伊藤豊雄氏が設計。
「世界で最も建築がむずかしい建物」とも言われています。
難しい工法で初めての試みのため、11年もの歳月をかけて2016年にオープン。
オペラ以外のスペースは、無料で開放されています。
今日は台湾台中旅行最終日。時間がないため、早足で建物内をまわります!
中に入ると洞窟のような空間が広がる。
圧倒されるような外観とは対照的に、柔らかい光と洞窟のような空間に心がほっと落ち着きます。
上を見上げるとぐるぐるとした高い吹き抜け。
館内は天井、壁、床が一体となった曲線で構成されています。
そしてこの曲線が特徴的な建物ですが、同じ曲線はないとのこと!
洞窟のような館内を「次はどんな景色だろう?」とワクワクしながら子供に返ったように歩きまわる。
鉄でつくられてたワクワクするような標識。
標識の文字が白い壁につくる影も美しい。
こんな細部まで見入ってしまいます。
ちょっと角を曲がると青や赤の柱があったり、階段には自然光を取り込む小さな窓があったりと遊び心満載。
洞窟の中を冒険しているように、軽い足取りで館内をまわります。
歩いていると足元からちょろちょろと水の心地よい音が。
小川が流れています。
水の音と水面の揺らぎが気持ちよく、さらに心が解放されていきます。。
そして川にかかる橋を渡るとショップが。
ショップには、木製のオルゴールや文房具など遊び心をくすぐられる雑貨が並ぶ。
すぐに移動しようと思っていましたが、かわいい雑貨たちに足止めされてしまいました。
さらに奥にはカフェもあります。
外から見たときは、大きな平面で壁と一体となりそびえ立っていた窓。
飛び越えられない壁のような存在感を放ち、外と内の隔たりを作っていた。
しかしこの窓、建物内から見ると全く逆の役割。
外と内の隔たりをなくす役割をしている。
この大きな窓のおかげで、建物内という閉塞感がなくなり、
外と一体となっているような心地よさを感じることができる。
触りたくなるような質感と曲線の壁。
音と揺らぎが気持ちよい足元を流れる小川。
程よく差し込む自然光と、優しく包み込む照明でつくられた空間。
建物内でありながら、まるで自然の中にいるように心が落ち着く。
「よい建築とは、人々が中で解放され、心地よく過ごすことができる建築である。」
という、まさに伊藤氏のことば通りの建物!
日本ではこんな自由な建て方はできないのだろうな。
「工法も難しい初めての試み。完成自体が奇跡。」と伊藤氏自身も述べている。
建築という巨大な創作物にも関わらず、長い歳月をかけて妥協せず細部までこだわり抜いて完成した空間。
「自然と建築が結ばれ、心地よく過ごしてほしい」という想いが、見るもの、五感で感じるものの細部まで溢れて出ている。
そして「想いが強ければ、実現できる」ことも、心に響かせてくれる。
日本人の建築家が、台湾で11年もの歳月をかけて完成させた挑戦的な建築。
オペラを見ない人もここに来ると心が解放され、館内を散策するたのしい時間を過ごせるオペラハウス。
時間がない中、見に来れて本当に良かった。
1階を見たところで、次の場所へ移動します。
しかし外に出てみると、雲行きがあやしい。。
そしてものすごい勢いの大雨!!
台湾茶のお店「無為草堂」へ、タクシーで逃げ込みます。
茶藝館「無為草堂」はこちらの記事へ
→茶藝館「無為草堂」。木造家屋で池を眺めながら、体と心にやさしい台湾茶時間。
National Taichung Theater / 台中国立歌劇院 台中
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